この記事の内容は少年野球の審判経験者に確認いただいています。ただし長さは所属の連盟・大会の規定が優先です。手元の配布物と違っていたら、配布物に従ってください。
グラウンドづくりは審判の仕事ではありませんが、頼まれるのは同じ保護者です。うちも「ライン引きお願いします」と言われて、寸法を何も知らないまま行った回があります。
必要なものは2つだけです。学年ぶんの寸法と、直角を測らないやり方。長さは学年で変わるので先に置きます。引く順番は寸法のあとにまとめました。
先に結論を書いておくと、**直角は測りません。**2本のメジャーで弧を振って、交わった点を取ります。
低学年(4年生以下)の寸法
| 項目 | 寸法 |
|---|---|
| 塁間(本塁→一塁) | 21m |
| 本塁→投手板 | 14m |
| 本塁→二塁/一塁→三塁 | 29.70m |
| スリーフットラインの始まり | 本塁から10.5m |
対角線は塁間からの計算値です(21m × √2)。スリーフットラインの始まりは、一塁までの半分の位置になります。
塁間21m・投手板14m・スリーフット開始10.5mは複数の資料が一致しています。ただし次章以降の「学年で変わらない寸法」は高学年の区画線図から取った値で、低学年で同じかは確認できていません(バッターボックスやサークルの寸法が該当します)。低学年の学年区分が4年生以下か3年生以下かも大会で変わります。
高学年(学童)の寸法
| 項目 | 寸法 |
|---|---|
| 塁間(本塁→一塁) | 23m |
| 本塁→投手板 | 16m |
| 本塁→二塁/一塁→三塁 | 32.53m |
| スリーフットラインの始まり | 本塁から11.5m |
対角線は塁間からの計算値です(23m × √2)。この学年の値が、下の「学年で変わらない寸法」と同じ区画線図に載っているものです。
学年で変わらない寸法
バッターボックスとダートサークルは、ダイヤモンドの図では小さすぎて読めません(バッターボックスの90cmは上の図では1mm弱です)。本塁まわりだけは実寸比の別図にしています。
| 項目 | 寸法 | 出典 |
|---|---|---|
| 一・二・三塁のベース | 35.6cm角(35.56cm=14インチ) | 全軟連/県連盟配布版 |
| 一塁・三塁のベースの置き方 | 区画線の内側。外側を塁間の地点に | 県連盟配布版 |
| 二塁のベースの置き方 | 中心を区画線の交点に | 県連盟配布版 |
| 本塁ベース | 一般用(幅43.2cm) | 県連盟配布版 |
| スリーフットラインの幅 | ファウルラインの外側91.4cm | 全軟連 |
| スリーフットラインとの間隔 | 13cmあける | 県連盟配布版 |
| バッターボックス | 90cm × 150cm | 県連盟配布版 |
| バッターボックスと本塁の間隔 | 13cm | 県連盟配布版 |
| ダートサークル | 半径3.3025m(本塁を中心に) | 全軟連 |
| ネクストバッターズサークル | 直径1.3m(本塁から9.398m) | 全軟連 |
| ラインの幅 | 7.6cm(3インチ) | 野球規則1.04 |
| 本塁からバックストップ | 12m以上 | 全軟連 |
| スタンド・柵まで | ファウルラインから12m以上 | 県連盟配布版 |
| 外野までの標準 | 両翼70m・中堅85m | 県連盟配布版 |
つくる順番(10ステップ)
1. 本塁を決める
バックネットまで12m以上、ファウルラインからスタンド・柵まで12m以上とれる場所に。ここが全部の基準になるので、あとから動かさないこと。
2. 一塁線(ファウルライン)を出す
本塁から一塁の方向へ、まっすぐ外野まで。この線の向きでダイヤモンド全体の向きが決まります。
3. 一塁をとる
一塁線に沿って、本塁から塁間ぶん。ここまではメジャー1本で足ります。
4. 二塁は、2本の弧の交点
「本塁から対角線ぶん」と「一塁から塁間ぶん」。2本のメジャーを振って交わったところが二塁です。直角を測る必要はありません。
5. 三塁も、2本の弧の交点
「本塁から塁間ぶん」と「二塁から塁間ぶん」の交点。これでダイヤモンドの4点が出ます。
6. ベースを置く
**一塁と三塁は、ベース全体を区画線の内側に入れます。**塁間の地点(区画線の角)に来るのは、ベースの外側の角です。二塁だけはベースの中心を交点に合わせます。
置き方が塁で違うのは、一塁と三塁のベースが半分でもファウルラインの外に出ると、フェアかファウルかの判定ができなくなるからです。
上の図もこの置き方で描いています。一塁と三塁はベースが区画線の内側に入り、二塁だけは交点をまたいでいます。実際のずれはベースの中心で見て塁間の0.8%(23mに対して17.8cm)しかないので、図ではベースの大きさを誇張したぶん、ずれも実際より大きく見えます。
7. 投手板をとる
本塁から二塁へ引いた線の上、本塁から投手板の前の縁まで。
8. スリーフットラインを引く
本塁から塁間の半分の地点から、一塁線の外側91.4cmに平行に。一塁線とは13cmあけて、交差させません。
9. バッターボックスとサークル
バッターボックス、ダートサークル、ネクストバッターズサークル、コーチスボックス。寸法は下の表にあります。
10. ラインは区画線の内側に引く
線の幅は7.6cm。外側に引くとフェアゾーンがそのぶん広がってしまいます。ラインの上はフェアです。
確認できていないこと
正直に書いておきます。
- 「学年で変わらない寸法」は高学年(塁間23m)の区画線図の値です。低学年で変わるかどうかは確認できていません(低学年の章にも同じ注意を書いています)
- 低学年の学年区分(4年生以下か3年生以下か)も大会で変わります
- 県連盟配布版には一塁・三塁について「ベース中心からセンター方向に22.3cm」という注記もあります。35.56cm角のベースだと、中心から外側の辺までは17.8cm、外側の角までは25.2cmで、22.3cmはどちらとも一致しません。何と何のあいだの寸法なのかが特定できていないため、この数値は表に入れていません。ラインを引くときは「外側を地点に合わせる」で足ります
- 図のうち、ダイヤモンドと本塁まわりは寸法どおりの比で描いています。ただしスリーフットラインとベースの大きさは誇張しました。スリーフットラインは実寸(ファウルラインの外側91.4cm)では線が重なって別の線だと分からず、ベースは塁間23mに対して35.56cmなので実寸比だと線1本ぶんにもなりません。真の値は表と図の文字が正しい値です
出典
- 全日本軟式野球連盟「野球競技場区画線(学童部)」(reg07.pdf)— 一次資料
- 同じ区画線図に注記を足した県連盟の配布版 — 一次資料に無い項目(バッターボックス・本塁の形・ライン幅・ベースの置き方)を補完
- ラインの幅は野球規則1.04
- 本塁まわりの図は審判アプリ「今日の審判」(このサイトと同じ書き手が作っています)の実寸比図をそのまま使っています。ダイヤモンドの図は同じ数値からこのサイト用に描いたものです
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