この記事の内容は少年野球の審判経験者に確認いただいています。ただし所属の連盟・大会のルールが優先されます。迷ったときは球審に確認してください。

審判のルールを全部覚えるのは無理です。ただ、担当する塁が変わっても場面が変わっても効く原則は、8つに絞れます。うちが最初に頭に入れたのはこの8つでした。

1. 止まって、見てから、ワンテンポ

見てから、ワンテンポ置いてコールする。

走りながら判定しません。止まって、見て、一呼吸置いてから声を出します。アウトは、野手がボールを確かにつかんだのを見てからコールします。ただし遅らせるのはアウトのときだけです。セーフは確認できたらすぐ出します。

コールは取り消せません。早いコールで外すことはあっても、遅いコールで怒られることはありません。「アウトかどうか」を考えて、アウトと確信できなければセーフです。

2. 見やすい角度を作って止まる

打球が飛んだら動く。判定する前に止まる。

プレーが起きる場所に対して、重なりが解ける角度へ動きます。正面や真横からでは前後関係が潰れて見えません。角度が取れないときは、野手の足がベースに触れているかが見える位置を優先します。

近づけば見えるとは限りません。必要なのは距離ではなく角度です。

担当する塁ごとの目安はこうなります。

担当する塁ごとの「止まる位置」
担当止まる位置
一塁塁審送球の線に対して約90度・ベースから4〜6m
二塁塁審外から二塁へ近づいて止まる
三塁塁審ラインの外側からタッチと足が重ならない角度へ回って止まる
球審捕手の内角側(スロット)に頭を入れ、投球が来ても頭を止めたままにする

3. 目は足とベース、捕球は音

目は足とベース。捕球は音で聞く。

離れた2点は同時に見られません。目はベースと足に置き、捕球したかどうかは音でつかみます。

目で捕球を追うと、足がベースに触れた瞬間を見逃します。

4. フォースかタッチか

押し出されていればフォース、それ以外はタッチ。

走者が押し出されて進むしかない塁はフォースで、触塁だけで決まります。それ以外はタッチプレーで、タッチと触塁の前後を見ます。

見るものが変わります。フォースは足とベース、タッチは触れた順番です。

5. 声を出す場面と、出さない場面

フェアは指すだけ。ファウルは声を出す。

ジェスチャーの形は数種類しかなく、場面をまたいで使い回します。声とジェスチャーは必ずセットで出します。ただし声を出すかどうかは場面で決まっていて、フェアだけは声を出しません。

プレーが続いている場面で声を出すと、選手を止めてしまいます。

6. 担当外に手を出さない

自分の担当ではない判定に手を出さない。

見えていても、聞かれるまで言わない判定があります。ハーフスイングとアピールプレーがそれです。ただし、いつ聞かれてもいいように必ず見ておきます。

もめごとの原因は誤審よりも、権限のない判定に口を出すことです。

7. 見えなかったら確認する

迷ったらタイムをかけて確認する。

見えなかったことを認めて他の審判に確認するほうが、当てずっぽうの判定よりずっと信頼されます。聞く相手は選手ではなく審判です。

当てずっぽうが一度ばれると、以降の判定すべてが疑われます。

8. 状況が変われば立ち位置も変わる

走者の状況ごとの立ち位置を、試合前に確認する。

走者の有無で、見るものが増えたり減ったりします。それに合わせて距離・体の向き・内/外が変わります。

同じ場所に立ち続けると、増えた見るものが視野から外れます。

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